大学院で国際保健について研究しています。

Mi lanem Tobaita nao.

お久しぶりです。
虫に刺されまくり試行錯誤の毎日ですが、元気にしています。
日本に居た時どんなに贅沢な生活をしていたんだろうということを毎日思い知らされます。



ソロモンに来て1ヶ月半が経ち、感じた事があります。

日本とのたくさんの違いを日々感じています。

特に、日本の全てのシステムの正確さ、便利さ。
全てのスケジュールがきちんと組まれていて、常に時間を予測して行動できること。
バスや電車の時刻表がある事。さらに定刻通りに乗車できること。
携帯の電波が使えなくなるなんてことはほとんどなくて、常に快適にインターネットを自由に使える事。
水道から水がいつも出るという事。
蛇口をひねればお湯がでること。
毎日温かいお風呂に入れる事。
ボタンを押せばご飯が炊けて、掃除もしてくれて、洗濯もしてくれること。

ガス台ひねれば火がすぐにつくこと。
決まった日にゴミを回収しにきてくれること。
洗濯を干すのがめんどくさいとか、ゴミを仕分けるのがめんどくさいとか回収所まで運ぶのがめんどくさいとか・・なんて贅沢な悩みだったんだろう。

どこにも水洗トイレがあること。
ティッシュペーパーを街で配っていること。

常にスーパーやレストランが近くにあって、お腹がすいたらすぐに材料を買いに行けて食べに行けること。
毎日何にしようかと献立を考えることができるくらいたくさんの食品を手に入れることができること。

冷蔵庫がないから野菜がすぐに腐ってしまう、
ネズミに野菜や果物をかじられてしまうなんて日本では考えられません。



魚も肉も綺麗に切り分けられていてすぐに使えるようになっていること。
日本で子どもが魚の切り身が泳いでいる絵を書くということがあるらしいけれど、その気持ちもわかるような気がします。

肉を食べるためには当たり前のことだけど豚や鶏が殺されて解体されて内蔵を出されて、毛をむしられて人間の手に届く。

日本で生活をしている限り、その最も見たくない部分は一生見る事がないかもしれない。
ソロモンでその解体の光景を目にしてから、人間がとても残酷に見えたしとても申し訳ない気持ちになりました。命をもらって生きている事を初めて実感しました。
魚だってまるごと一匹買う事なんてなかったから、どうやってさばけば良いのかわかりませんでした。


確かにわざわざこんな過酷な環境に身を置く必要はないかもしれません。
一生日本で住む限り気づかなくて良い事なのかもしれません。
でも私は将来子ども達に生きる事の大変さ、生きる術を教えてあげたいと思うしそのためには身をもって経験する事はとても大切なことなんじゃないかなって思います。


日本は恵まれているという言葉は何度も聞いていたし、自分でも理解していると思い込んでいたけれど、やはりここに来て、その言葉の意味がよくわかります。確かに物が全くないソロモン。
限られた物しか手に入らなくて、でもそんなソロモンでは間違いなく一人では生きて行けなくて助け合わなければいけません。



ソロモンにはワントクシステムという社会構造があります。

ワントクシステムとは、部族、村ごとに言葉が違うという社会の中にあって、お互いの関係を保つためのものです。ワントクとは、one talkで、母国語が同じであるという人間関係を指します。

このワントクという状態は、ほぼ家族、親戚に近い関係にあり、何か助けを必要な状況にあると、徹底的に援助するという社会構造。

そのため経済的に困っている人は裕福な人の家に転がりこめば、援助を受けられる。転がりこられてもワントクであれば、拒否はできません。
そんなわけで、ソロモンなどには貧しくても、ホームレスや物乞いといったものが「基本的には」存在しません。
ソロモンのワントクシステムには報復も時には認められます。ペイバックシステムとも言います。自分のワントクが危害を加えられた場合は報復もありえます。時に法律さえも踏み込めないケースがあるそうです。

ワントクとは常に食べ物を分け与えなければいけない。
ちひろはワントクだからいつでも何かあったら助けるよ。
自分の物はあなたの物だよ。だからいつでも頼ってね。

よく周りの人がそう言ってく助けてくれます。

もちろん私も彼らのワントクなので、自分が何か料理をしたり食料を手に入れたら常に分けるようにしています。


やはり仲間意識はとても強くて、その意識を更に強めるのは言葉だなということを実感します。
マライタ島だけでも13のラングス(現地語)があって、ソロモン全体では31もの言語が存在します。
マルーでも会うほとんどの人が現地語が話せるのか?と聞いてきます。

英語はもちろんのことピジン語よりも現地語を話した方が確実に反応も良いし、びっくりするくらい喜ばれます。
現地語しか話せない患者さんもいるし、一緒に仕事をするためには現地語を話すのがとても大切だなと思うので、なるべく現地語を話すように心がけています。
それがとっても難しい。全くピジン語とは異なります。

UUSUUGEDIA LEA (Good morning.)
OE UFITA? (How are you.)
RODOLEA (Good night.)

(朝6時、昼12時、夕18時、夜10時に1錠ずつ内服する場合)
TELFADOL 6 KILOKO UUSUGWEDI, TELFADOL 12 KILOKO LATHATO, TELFADOL 6 KILOKO THAULEFI, TELFADOL 10 KILOKO LARODO.

前任者の方が教えてくれたトーバイタを元に頑張って習得目指します。
英語とピジン語とトーバイタを使いわける日々で頭の回転が必要です。




何度も練習したバナナ蒸しパンを作っています。子どもに大人気です。

ウクレレを教えてもらっていますが賛美歌は共通なので、一緒に歌えます!