大学院で国際保健について研究しています。

大規模な洪水が発生。

こんにちはしばらく更新が滞っていました。

先週4/2水曜日の朝刊に大きく料理教室の記事を載せてもらいました。



しかし降り続く雨の中だったので、新聞を買いに行く事ができず、

この記事はあまり多くの方の目には触れなかったのではないかと残念に思っています。




低気圧の影響で雨は4/1火曜日の夕方から激しく降り始めました。

すぐに止むだろうとのんきに思っていたら、4/5土曜日まで止まることはありませんでした。



特に4/3木曜日の夕方からさらに激しくなり道は水で溢れ、あちこちで家屋浸水、洪水が起こり、川も水量を増していました。

私の家の近くの川も氾濫し家の周りでは洪水が起き、とても外出できる状態ではありませんでした。

自宅待機している間雨が地響きのように鳴り響きとても恐怖を感じました。




停電が長期間続き家でゆっくり休憩なんてことはできず、

今後どうなるのかわからない不安でいっぱいでした。

外はどうなってるんだろうとか、友人は大丈夫か、家が流されるのではないか、このまま外出できなかったら食料調達はどうしよう、と・・・。



それくらい雨の激しさは日に日に増していたし、降水量も激しさも今まで経験したことがない豪雨でした。



そしてその日の夕方、マタニコ川が氾濫し大規模な洪水が発生。

マタニコ橋が破壊され、多くの家屋、人々が流されました。


死傷者、行方不明者も多く出ました。これまでに23名の死者が確認されています。

ホニアラの住民だけでも10000人以上が被災し、15カ所の避難所に非難しました。(4/10 現在)


今はうまく言葉に表すことができませんが、とても悲しく思っています。







現在はメインタウンに向かう橋が1つしか残っていなく、さらに残っている橋も崩壊寸前のため交通規制を行われています。

道路も歩行者用道路も大渋滞。



交通機関を使っても進まないので、私はひたすら歩いています。


私の友人の家も洪水で流されたという話を耳にし安否確認ができずにいたのですが、

今週ようやく元気そうな友人に会うことができ涙を流して再会を喜びました。


現在も1万人以上の人々が避難所で暮らしています。

ホニアラ市の人口が約7万人と言われていますが、この被災者の数はどれだけ大きい数なのかわかります。

雨が止んだ土曜日から私のクリニックの外来へは多くの患者さんで膨れ上がっています。

洪水の直後は多くの外傷患者、今は多くの感染疑いの乳幼児が来院しています。



逆に私のNCDクリニックは患者が減少しています。

多くの再診予定患者さんが居たのですがそのほとんどは来院していません。

患者さんの安否がとても心配です・・・





そのため今週から保健省が組織するDisaster mobile team(巡回医療支援チーム) に志願し参加させてもらうことにしました。


1ヶ月はこの活動を続けるようなので、出来る限り参加をしようと思っています。

もちろんクリニックの患者さんが優先なので、そちらの業務終了後に合流して行っています。


市内15個あるEvacuation centerを巡回しています。


小学校での医療支援



一つの小学校に約1500人の方々が非難していました。避難者の半数以上は子ども達です。



Red CrossやWorld Visionにより支援物資が次々と届いています。


Red Crossにより避難所での住民登録がされて、皆さん秩序正しく支援物資が行き渡っているようでした。

感染症状を持った多くの乳幼児が診察に訪れています。

避難所はどこも衛生環境がよくないので、今後感染症アウトブレイクがきっとあるだろうと予測しています。

どこも水道が止まっている地域が多いのでとても難しいだろうなと思います。

この小学校もトイレはあるのですが水が止まっているため使用できず。

学校周辺あちこちでひどい悪臭がありました。



こんな状況の中でも子どもたちはとても力強いですね。

避難所の周りを駆け回り、歌を歌い、微笑んでくれる。

とても励まされます。

そしてこの子たちが今後きちんとした生活が送れるといいなと心から思います。





昨日は看護師4名で120名の診察、投薬をしました。

午前中から夕方まで大勢の患者さんがひっきりなしに訪れるためランチを食べる時間も無いくらい仕事は忙しいのですが、

この活動を通して、久しぶりにチームで働く良さを実感しています。


普段は単独で仕事をしているので忘れかけていたような感覚です。





教会では生活用品やお金等寄付を募っています。





そして雨のせいでマーケットは品薄。

野菜は高騰し、種類もとっても少ないです。

昨日はチンゲンサイ一束30ドル(450円!)というとんでもない価格でした。


私の本の宣伝活動は自粛しています。(このような状況で野菜を食べよう!とはなかなか言えません。)







しかし驚いた事に、

毎日災害に関する記事で新聞が埋め尽くされる中、ソロモンスターは野菜を使ったレシピを載せ続けてくれているのです。




そして街を歩いていると声をかけられることがあります。

昨日も歯医者に行くと、見ず知らずの歯医者さんから「Are you Chihiro ?」と。

「記事を見て本が欲しかったんだけど、仕事が忙しくて買いに行く時間がないんだ」

と言ってもらえました。

心が晴れる瞬間です。








うーーーーーーん

まだ頭の中が混乱していて、色々思った事考えたことがあるのですが、うまく言葉に表すことができません。





今回程生活の不便さを感じた事はないし、

日本での生活を恋しく思った事はありません。



また落ち着いたら更新します。





食料不足が原因で
毎日ビスケットとか米等炭水化物ばかりだったので、

久々に輸入されたブドウとオレンジを発見。

嬉しかった・・・