大学院で国際保健について研究しています。

今の思い

不発の爆弾が回収された、というニュースがちらほら入っています。
いつ爆発するかわからない爆弾を心配しながら生きるとはなんということでしょうか。
当たり前に過ごしていた平和が当たり前ではないことの事実を改めて感じます。

昨日も今日の爆発もドミトリーからたった3kmの出来事です。

こんなにも身近にテロへの危険を感じたことはありません。
こんなに身近で人が次々と殺される恐ろしさを経験したことはありません。
幸いにも私の友人は皆無事でしたが、
亡くなられた方々の家族の事を思うと、
怒りや悲しみやどう表現して良いのかわからないやりきれない思いがこみ上げてきます。

このような事件のたびに、いつも兄の死を思い出しそのときの自分の気持ちや二度と戻りたくない地獄のような日々が思い出されます。
予期せぬ家族の死というものほど残された家族にとって辛く悲しいものはありません。

兄の死からすでに7年経っていても、まだ心の中の傷は回復していないようです。
救命センターで働いていた時もそうでしたが、このような事件が身近で起こるたびに色々な思いが重なり気持ちが落ち着かなく何事も手につきません。
交感神経が緊張し睡眠ができず、自然に涙が流れます。

私の身の安全は観光地や人ごみなどには足を踏み入れないようにしているのと、大学構内に住んでいるので安全が保たれています。

ただ、今の緊張した状態が続くと精神的に辛いなぁと感じています。
周りの人々がいつも私のことを気遣いケアしてくださっているので、
どうにか、どうにか落ち着いて今できることに集中できれば、
と思います。

今ここで帰国すると絶対に後悔をするから、もう少し頑張ってみます。
でも勉強や研究ではなく、自分自身の心身の健康を何よりも優先しようと思っています。
健康があっての満足した仕事や勉強ができるということは重々分かっています。

今日も先生が、
"I love you. You will be OK.
今のあなたには心の休養が大切。
もう少し落ち着いたら一日休みをとってお寺かビーチに行ってリラックスしようね" と声をかけてくださって、
その一言がとても嬉しかったです。

早く日本に帰って家族や友人の顔が見たい。

でもそれよりも何よりも、

もうこれ以上何事も起きないことを、人々が苦しまないことを、
タイの人々に一刻も早く平穏な暮らしと笑顔が戻ることを、
祈っています。

Pray for victims,
Pray for Thailand.