大学院で国際保健について研究しています。

南の島の学生と過ごした濃密な9日間

2週間前に、大学院のすべての講義が終わりました。
(残り1年は研究に専念します!)

最後の講義が終わった翌日、東京に移動。
今年も外務省による学生招聘事業のコーディネーターのお仕事をさせて頂きました。

南太平洋諸国からの学生が来日した際は、是非とも仕事をさせて頂きたいという
思いがずっとあったので、お声をかけて頂いたときは本当にうれしかったです。

というのも、私がソロモンで住んでいた時に多くの人々にお世話になったし、
彼らが来日した際は恩返しをしたいという気持ちがありました。

そして南太平洋諸国の人々が私の研究の対象であるというのもあります。

オフィスでの事務仕事を数日やったのち、
南太平洋諸国から学生さんが来日しました。

コーディネーターとして、来日されたみなさんと9日間の濃密な時間を過ごすことができました。

私の仕事風景を学生さんが撮影してくれました^^

私がまとめたグループは18名。
フィジー、キリバスバヌアツサモア、トンガの学生が共に行動しました。
9日間の間小さな問題はあったものの、プログラムは滞りなく進めることができました。
高校生や大学生との交流やホームステイ、観光など駆け足でめぐってきました。

仕事をしつつ皆さんの行動などを分析しておりましたがいろいろと面白かったです。

単に南太平洋と言いましても、(メラネシアン、ポリネシアン、ミクロネシアン)で顔つきや体系、性格が全く違うということ。
やはりフィジーは南太平洋の中でも別格で、多くの血が混じっており、その中でもインド系がかなり強く影響を及ぼしているという
やはり皆さん(フィジー以外)炭水化物を好むということ。

サモア航空は体重制限があり重量制限が厳しいということ。
バヌアツとソロモンは言葉が一緒なのですが、性格までそっくりということ(控え目、もの静か、シャイ)
皆さん、ウォーキングには全然なれておらず体力があまりないこと。
(何よりも、生まれて初めての冬の寒さがさらに辛く、疲れさせてしまいました。)
靴になれておらず、やっぱり冬でもビーチサンダルが良いこと。




手袋とマフラーはするけれどコートは着ない、トンガスタイル
(ちなみに、この時極寒の中。。)




学生さんはバスの移動中はいつも合唱をして楽しく盛り上げてくれました。
そんな学生さんを眺めながら、
いつも歌ってダンスをして家族だんらんをしていた、シンプルなソロモンライフを思い出しました。
便利な物は全然ないソロモン諸島だけど、
いつもたくさんの笑顔とたくさんの音楽に溢れていました。

こちらはソロモンでの写真です。

ソロモンの子どもたちのビデオ

夜は電気がない中、キャンドルを灯し、
お父さんのウクレレに合わせて子どもたちが踊り、歌う。
週末は教会に集まりみんなでお祈りし、一緒に歌う。
日本ではまさか夢みたいな話に聞こえるかもしれないけれど、
それがソロモン諸島で当たり前に行われている現実でした。

私も生活の不便さは感じたものの、
みんなで輪になって歌っていると、自然に笑顔になって心が一つになったのです。
ソロモンでは、日本での便利な生活をとてもうらやましがられたけれど、
私はソロモンのそんなシンプルな、家族で過ごすささやかな時間がうらやましく思います。

今回のプログラムの中で最も印象的だったのは、
帰国直前の、成田空港に向かうバスの中の出来事でした。
まず私と通訳さんが、この9日間の学生さんへの感謝の思いなどを伝えました。
通常のグループだとこれで終わっていたのですが今回は違いました。

「私にも話をさせてほしい」と、次から次へと、学生さん自ら前へ来てマイクを持ち、
私たちコーディネーターと通訳さんへ、そして共に9日間を過ごした仲間への感謝の気持ちをスピーチし始めたのです。

その後、You are my sunshine とLeaving on a jet planeを合唱してくれました。
一部の学生は泣きながら。
私も一緒に歌いながら涙が溢れました。

ソロモンでのお互いを支えあうワントク文化のように、
太平洋州の人々の仲間を思いあう気持ち・グループの一体感を大切にする気持ちは共通なんだな、と思いました。

きっと、だから、
私は太平洋州の人が大好きで、
これからもずっと彼らのための研究をし続けて関係を保ち続けたいと思って居るのだな、と実感しました。


最後の報告会、ソロモンのラバラバ(布)を巻きました^^
報告会では各国の大使館の方や外務省の方が参加されていて、とても充実したものになりました。




この事業を通して、学生さんだけではなく多くの日本人の方々にもお会いし、たくさんのパワーをいただきました。
やはり、向上心溢れる方々とお仕事をするとこちらにもやる気が沸いてきます。

さっそく来週はタイとインドネシアの大学とテレビ電話カンファレンスがあり、発表しなければいけません。。
あまり乗り気ではないのだけれど
発表者に選ばれたからには頑張らないと!

学生さんこの旅で出会ったみなさん、9日間の素晴らしい思い出をありがとう。


最後に皆がとても良い表情で帰国してくれたことが本当にうれしかったです。


こちらのfacebookページから学生招聘事業の様子を見ることができます^^
https://www.facebook.com/#!/joca.exchangeprogram/?fref=ts


(写真は許可をいただいて掲載しています)